枝肉懸垂運搬車(ミートレール車)
牛や豚の枝肉を吊るしたまま運搬できる枝肉懸垂運搬車(ミートレール車)。
ヤシカ車体では、蓄積されたデータとノウハウで、お客様にご満足いただけるミートレール車をご提供しております。
◆牛枝肉懸垂運搬用コンテナ車
牛枝肉と聞いてどんなものだかイメージできない人は、映画『ロッキー』で、ぶら下がった牛肉のかたまりを殴っているトレーニングシーンを思い出してください。(若い人は知らないか??)
あのぶら下がっているお肉が枝肉と呼ばれるもので、牛1頭から皮や骨、内臓などを取り除いた状態のもののことを言い、一般的な牛肉の取引は、この枝肉をベースとして金額が決定されているのです。
ぶら下げることによって肉の重さが一点に集中せず肉質が維持され、さらに各部位に切り分けるのも容易ということで、牛肉を保管するにはベストな方法なのです。
しかし、昔は反身で150kg、全長2メートル程度だった枝肉が、品種改良によって今では反身で250kg以上、全長は3メートル前後にまで大型化しており、そのままの状態で運ぶことが大変難しく、最近では部位ごとに切られた状態で流通することが多くなっていたのだそうです。
今回、私たちヤシカ車体は、『枝肉をベストな状態で運びたい』というお客様からの強いご要望を受け、庫内高を確保した枝肉懸垂装置付きの大型冷蔵コンテナを制作いたしました。
構造材の選定や、フレーム構造の工夫、シャシーフレームの見直しなど、躯体をイチから見直し、法規をクリアしながら庫内高を確保するという至難の業をなんとかやり遂げることができました。
庫内天井には枝肉を吊した状態のまま滑車で移動させることができるミートレールを3列設置し、吊した状態のまま冷蔵倉庫へ枝肉を出し入れするための回転式ミートレールも装備。
庫内門構にはこの搬送作業を行うための格納式作業台まで装備しております。
これまでの一般的な枝肉運搬車では、庫内の高さが不足し枝肉がどうしても床面に触れてしまっていたのですが、このコンテナの導入により一般的なサイズの枝肉であれば冷蔵倉庫で保管している状態とほぼ同じ状態で運搬することが可能になり、肉の鮮度維持や肉質の確保に大きく貢献するとともに、枝肉運搬における作業の効率アップにも寄与することができました。
このように、私たちヤシカ車体はお客様の『困った』『どうにかならない?』をひとつひとつ丁寧にヒアリングし、お客様が解決したいと考えている課題を、私どもの知識・技術・経験・アイデアで解決できるよう努めております。